1.肌の構造と基本知識
皮膚の構造
人間の皮膚は大きく分けて「表皮」、「真皮」、「皮下組織」の三層から成り立っています。
表皮:
皮膚の一番外側にあり、皮膚の内部を守っています。
角化細胞(角層を作る)、色素細胞(メラニンを作る)、ランゲルハンス細胞(免疫を司る)などがあります。
真皮:
真皮は表皮の下にある厚い層で血管、リンパ管、神経、皮脂腺、汗腺などがあり、汗や皮脂の分泌・栄養の補給などを行っています。触覚・痛覚・温覚・冷覚などの知覚神経もあります。
コラーゲンというたんぱく質からなる膠原繊維とエラスチンというたんぱく質からなる弾力繊維の二種類の繊維が網目状に詰まって、肌に弾力や針を与えています。
皮膚表面の皺、たるみなどの形状に影響します。
皮脂組織:
脂肪細胞があり、断熱材として体温を外に逃がさないよう維持したり、エネルギーを貯蓄するところです。
外からの衝撃や圧力を和らげるクッションの働きをしています。
表皮の構造
表皮は4つの層から成り立っています。その各層について説明していきます。
角質層:
一番外側の層です。常に10~20%程度の水分を保っており、この水分が肌に潤いを与えています。またこの層は細胞が死んで硬く薄い板状になって角質となり、フケや垢となって剥がれ落ちます。
顆粒層:
細胞内に顆粒が現れ、細胞は次第に扁平化します。
有棘層:
表皮の中で大半を占める層。細胞は棘で結ばれています。
基底層:
新しく作られた細胞の層で一層からなります。色素生産細胞=メラノサイトが作られます。
肌は常に生まれ変わっています。
「基底層」で新しい細胞が作られ、それが皮膚表面に向かって少しずつ変化しながら押し上げられ、最後にはフケや垢となって剥がれ落ちます。こうして新しい細胞と古くなった細胞が入れ替わるターンオーバー(新陳代謝)が健康な肌の場合約28日周期で行われます。
1ヶ月ごとにこのターンオーバーを繰り返すことで、肌はみずみずしさを保っています。中でも角質層は、健康な状態なら15~20%の水分を含んでいます。肌の潤いを保つ大切な組織なのです。 スキンケアは主にこの角質層へ働きかけることで、その保湿を助けています。
角質層の水分保持は、NMF(ナチュラルモイスチャーライジングファクター=天然保湿因子)の働きによるものですが、この機能が低下すると肌のカサつきや小じわの原因となります
皮膚の役割
皮膚の厚さは身体の部位によって異なります。例えば、大きな刺激を受けやすい手のひらや足の裏などは、簡単に擦り切れたり、破れたりはしないように表皮層が厚くなっています。
しかし一般に表皮はおよそ0.3~1ミリ、真皮はその10倍程度といわれ、3ミリから1センチが皮膚の厚さです。また、表皮が真皮の中に沈みこんで出来た手足の指の指紋は、物をつかむときの滑り止めとなり、自動車のタイヤの溝のような働きをしています。また指紋は様々な刺激を軽滅させ、水ぶくれの予防にもなります。私たち人間の皮膚は私たちの身体の表面を覆い、物理的なショックや、暑さや寒さ、紫外線などの有害な刺激から身体を守る器官です。また、ウィルス、細菌などの体内への侵入を防いでいます。
発汗や皮膚血管の伸縮による体温調節や、体液の保持なども大切な仕事となります。この場合、「肌」という言葉は使いません。皮膚の総面積は成人で約1.6平方メートルあり、これは畳1畳分に相当する広さです。
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