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歯列矯正(ワイヤー法)について

2010/03/05

ワイヤー装着は10歳前後が理想

小学生になって生え始めた下の前歯の永久歯が、上の歯の前にせり出し、受け口になってきた。埼玉県のA君の口元は、親の目にもちょっと気になった。

近所の歯科医で紹介され、8歳の時に東京都世田谷区の近藤デンタルオフィスを訪れた。

矯正歯科医の近藤悦子さんから、「今は、食べたりしゃべったりすることに問題はなくても、成長とともに下の歯がもっと前に出る可能性があります」と説明を受けた。

かみ合わせが悪い状態には、受け口や出っ歯、生え方が不ぞろいな乱ぐい歯などがある。遺伝的な要因のほか、指しゃぶりや舌の癖、乳歯の虫歯などが影響している。矯正治療を受ける人の7割は外見を理由に挙げているが、虫歯になりやすい、あごが変形するなどの問題が起こることもある。

そこで治療を受けると決めたら、次は「いつ」が問題だ。

一般に、上あごは10歳前後で成長が安定するが、下あごはその後も身長と共に大きくなる。
成長を見ながら、ワイヤを装着して歯を動かす本格的な治療に進む。
A君は経過観察を経て、ワイヤを着けたのは10歳の時。
中学1年生の今、2年を経過し、かみ合わせはほぼ正常になった。



良くない歯並び 矯正は大人でも可能だが、子どもの方が歯を動かしやすく、あごを広げる治療もでき、安定しやすい。「人によって成長のペースは違うので、時期は様子を見て決めれば良いでしょう」と近藤さん。

ワイヤを使う治療は、歯磨きなど管理の難しさもあり10歳前後から始めることが多いが、その前から歯並びを調整する様々な工夫も行われている。

出っ歯や受け口では、無意識のうちに舌で歯を押し出す癖がついている場合がある。

A君は、ワイヤを着ける前から、舌先を上あごにつけて「タン」と鳴らしたり、ほおや唇をすぼめたりする訓練で、舌を歯から離す感覚を身につける指導を受けた。

東京都調布市の矯正歯科医、柳沢宗光さんは、受け口の改善のため、3歳ごろから、就寝時だけ口内に入れるプラスチック製の器具を開発した。舌が自然に持ち上がり、上あごを前に押し出す形になる。「ワイヤを使った治療を避けられる可能性がある」と言う。

矯正の大半は、病気の治療ではないので、健康保険はきかない。「時期」「方法」「費用」。矯正専門の歯科を2、3軒回って、意見を聞き比べてみたい。

【歯の矯正法】 理想的な歯列の形にあらかじめ曲げた形状記憶合金製のワイヤを、歯1本1本に接着した装具(ブラケット)に通し、ワイヤが元に戻ろうとする力を利用して歯を根元から動かす方法が中心になる。子どもで1~2年、大人で2~3年の間、装着するのが一般的だ。

( 読売新聞より )

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